ここでは同期機の界磁を調整することで力率調整が行える理由について説明します。
同期機器の起電力Eのは、固定子巻線で磁軸Φの磁束が変化しファラデーの法則により発生する。
起電力Eの大きさは、磁軸Φ大きさで決定する。つまり、磁軸Φを形成する励磁電流Ifの大きさで起電力Eの大きさが決まるのです。

上記の同期機器の等価回路が他の送電線・需要負荷の回路とつながっている以下の状況で考えてみます。

同期機器の界磁電流Ifを下げて起電力Eを端子電圧Vより下げた場合、
端子電圧Vが一定を保っているなら電流Iは同期機器側に流れます。その場合の電流は、電気子巻線jXの影響により遅れ電流になります。


送電線・需要負荷の回路とつながっているなら、送電線から需要負荷に流れる電流成分のうち、遅れ電流成分を吸収したことになります。
これが同期機器で力率調整が行える理由です。
ベクトル図ではどのようになるか発電機で考えてみます



このように発電機で起電力Eを下げて(界磁電流Ifを弱めて)運転する方法を進相運転といいます。
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